Beyond the canvas




2020.3.6 Fri >>>  3.29 Sun 11:00-16:00

真っ白なキャンバスからはじまる物語
ここで過ごしたひとときが
これからのあなたにほんの少し 新しい世界を見せてくれるかも






このたび栃木県那須塩原市では、アートで地域を盛り上げる「ART369プロジェクト」の一環として展覧会「Beyond the canvas」を開催しました。
全国各地、何らかのハンディのある方々から寄せられた185点の応募作品の中から、1次審査を通過した入選作品19点を展示しました。

今回の会場となるアートスペース「北風と太陽」は、廃校(旧戸田小学校)をリノベーションしてできた施設で、黒磯駅から板室温泉へと続く、 那須塩原の風土を感じられる自然豊かな369街道沿いに位置しています。


入 選 作 品


No.01 《Apartment House》 ☆大賞
渡辺敏彦

絵に描かれている風景は、
どんな場所だろう?
敏彦さんにたずねてみたら…

ヨーロッパの風景ですか?
と聞かれる時もありますが、
裏のアパートです。

敏彦さんの目を通すと、
風景が流れたり、
歪んだりして見えるんだって。
この絵が、敏彦さんの見えている世界を
教えてくれているみたいだね。

              

No.02 《Slow City》 ☆谷口正和賞
MAKA

近くでみると、細かな文様がある。
絵を遠くからみると…
みんながよく知っている、
◯◯◯◯◯が見えてきた!
(※◯◯◯◯◯の中には、
ある生き物の名前が入ります。)
MAKAが教えてくれたよ。
題名の‘Slow City’の世界について。

ゆっくり進んでいく◯◯◯◯◯シティが

色々な街へ行くことで、
いろんな世界にちょっとずつ、
「生命の誕生」や「自然の恵み」を
届けに進んでいく世界。

              

No.03 《風だよりの家》 ☆梶原紀子賞
和久文雄

文雄さんは、施設のみんなと一緒に
「風だよりの家」という場所へ行って、
そこでミニSLに乗ったり、
そりで滑ったりして遊んだんだって。
この絵の中には、文雄さんが見たものや
体験がたくさん詰まっているのかな。
「風だよりの家」の滞在では、
どんな出来事があったのだろう?

絵を近くで見ると、
その日の物語を想像できるかもしれない。

              

No.04 《The Paper Fish》
Jim

この‘The Paper Fish’はJimが創造した魚なんだって。
Jimの部屋には、
他にもたくさんの空想の生き物たちの絵があるみたい。
ほとんどの時間を一人で過ごしているJimは、
いつも自分の創造した仲間たちと遊んでいるのかな?
Jimの頭の中には、
どんな世界が広がっているんだろう?

              

No.05 《クラゲ日和》 ☆エールなすしおばら賞
sio

アワアワ、キラキラ、水の中では、
クラゲがふわりふわりと泳いでる。

sioは好きなだけ眺められるクラゲが
欲しかったんだって。
たしかに。優しく泳ぐクラゲを見ていると、
なんだか心が柔らかくなってきそう。
ところで、sioが絵の中に隠した「ハート」を、
あなたはもう見つけられた?

              

No.06 《お花と遊ぶ》
神山政子

画面のなかには、人の気配と、色彩と、
香りと、あたたかな空気。
それらすべてが、
ゆったりとした一つの空間のなかで、
溶け合っている。
となり同士の色を混ぜて新しい色を作ったり、

筆に含ませる水の量を変えてみたり…

まるで、絵の具と、筆と、遊んでいるみたい。
筆の跡を追うことで、
政子さんが過ごした‘遊びの時間’を
体験できるかもしれない。

              

No.07 《息づく山》
MORI kanoko

MORI kanokoのスケッチブックの中には、
‘霧がかかった夏の山’が描かれていた。

白い蒸気が、地表から、空へ向かって立ち昇っている。
眩しい光に照らされて、奥の山は、
すっかり緑色に染まっているけれど、
手前の青い山は、
まだちょっとひんやりとした空気を
まとっているようにも見える。
青い山にはツブツブ種のようなものが
たくさん見えていて、
今にも何かが生まれてきそうな予感がする。

              

No.08 《大好きな人》 ☆岩渕貞哉賞
佐藤遼太朗

ここにいるのはみんな、
遼太朗さんが大好きな人たち。
家族や友達、先生や親戚の人。
遼太朗さんが似顔絵を描くと、
みんなとても喜んでくれるんだって。
この人はどんな人?あの人はどんな人?
一人一人の特徴をつかんで描き分けられているから、
どんな人だか想像してみると面白い。

              

No.09 《ニューヨークのビルディング》 
まどっぺ

まどっぺが思い描いたのは、
光輝くニューヨークの摩天楼。
高層ビルのジャングルのなかでも、
ひときわ高くそびえているのは
「世界貿易センタービル」なんだって。
新聞紙やスーパーのチラシの文字が、
まるでチカチカ光るネオンサインみたい。
ちょっと油断すると、
情報の波に飲み込まれてしまいそう。

              

No.10 《くるくるばー》 
常富芳香

ぐるぐるうずまきは、「クロスステッチ刺繍」。
好きな糸を自分で選んで、ちくちく縫っていく。

ねじれることがあり、もつれたら、やりかえる

常富芳香はそんな作業を毎日くりかえしていて、
数ヶ月かけた大作を作ったこともあるそう。
旦那さんが亡くなって悲しんでいた時も、
仲間や兄弟に慰められながら、
刺繍を続けたって、教えてくれた。
うずまきが、明日も明後日も、
どこまでも続いてゆくといいな。

              

No.11 《ピアノ》 
堀井銀次

ピアノからトゲトゲが生えて、
悪そうな顔の生き物がたくさん出てきた!
どんな音が聞こえそう?

銀次さんが感じている、
音の世界を想像してみよう。
同じ音を聴いていても、
みんなそれぞれ違って
聴こえているのかもしれない。

              

No.12 《ゆめがあふれるまち》 
蜂谷啓介

絵のなかには、
啓介さんの好きなものばかりが、
にぎやかに詰まってる。

それは…「じぶんがすきなたべもの」
「びーる」「えこバック」「ていしゃつ」。

ところどころ、
文字も紛れてるみたいだね。
啓介さんのことをもっと知りたければ、
絵に近づいて、
描かれているものを観察してみよう。

              

No.13 《変わりゆくもの、変わらないもの》 
神吉みちる

神吉みちるのことばを聞いてみよう。
 
この絵を描いた理由は、
海の水や太陽は私たちが生きている限り、
存在し続ける事と思いますが、
形や光の見え方は、
その時その時で変わって行きます。
新しい元号を迎えたあと、
いいものは変わらず残っていて欲しい。
心のままに、症状とともに。

              

No.14 《生命創生 命の始まり》 ☆三木俊治賞
若林義輝

旅行が好きな義輝さんが
この絵を描いたのは、
念願の日帰りバスツアーに参加した後。
天橋立、元伊勢籠神社、
真名井神社に行ったんだって。
日本中、世界中に行ってみたい場所が
たくさんある、義輝さん。
義輝さんは、どのように世界を
見て・聞いて・感じているのだろう?

              

No.15 《鮪の車》 ☆渡辺美知太郎賞
小山実

実さんは鮪が大好きなんだって。
いろいろな種類の紙を細かくちぎって、
大きな車を作った。

近づいて観察してみると、
使う紙の種類や柄にも
実さんのこだわりがありそう。
車の中には鮪が入っているのかな?
裏側を覗いてみると…?

              

No.16 《自画像》 
栗原勝之

形と色のモザイクの中に、
何やら顔が見えてきた。
おとなり同士の色が同じ色に
ならないように
気をつけて塗り分けたんだって。
‘自画像’ってことは、
この顔は、この絵を描いた
勝之さんの顔ってこと。
会ったことはないのだけれど、
勝之さんって、どんな人だろう?
なんだか想像できそう。

              

No.17 《あふれすぎたボウコウピープル》 
カミジョウミカ

この作品を描いていたころ、
内臓が出てくる夢をよく見ていたんだって。
夢に出てきた謎の生物「ボーコン」は、
人類なの?異星人なの?
よくわからない。
ボーコンは、
ボウコウに良い食べ物や薬の名前を
小さな声で教えてくれる。

ボーコン「ごにょごにょごにょ。。。」

近くに寄って、
あなたもボーコンの声を聞いてみて。

              

No.18 《くねくねブーム》 
佐藤葉月

葉月さんには、「くねくねブーム」が
やってきている。
カラダが「くねくね だらだら」して
しまうんだって。
この絵をずっと見ていると、
葉月さんのカラダと同じ感覚を共有できそう。
なんだか足がムズムズしてきたかも。

              

No.19 《生命の怒り》 
比嘉賢

爆発だ! ―それと同時に、何かがはじけとんだ!
この絵は、ある出来事をきっかけに
賢さんの脳裏に浮かんだイメージなんだって。
はじけとんだ物体の名前は「生命さん」。

命の源や形をイメージし、表現したものです。
細胞やDNAなどからヒントを得ています。
はじけとんだ生命、
あるいは生命となっていたもの(人にかぎらず)が
飛散していくイメージです。
生命の怒りとなってとんでいきます。

賢さんの怒りを想像してみよう。

              

ー 二次審査の結果について ー


「Beyond the canvas」では、全国各地、何らかのハンディのある作家から185点の応募作品が寄せられました。厳正なる審査が行われ、19点が入選を果たし、展覧会でご紹介いたしました。その中から審査員により選出された「大賞」、来場者投票により選出された「エールなすしおばら賞」、「各審査員賞」が決定いたしました。その結果をお知らせいたします。

大賞  No.01 渡辺敏彦《Apartment House》


エールなすしおばら賞 
No.05 sio《クラゲ日和》

審査員賞 
谷口正和賞  :No.02 MAKA《Slow City》
岩渕貞哉賞  :No.08 佐藤遼太朗《大好きな人》
梶原紀子賞  :No.03 和久文雄《風だよりの家》
三木俊治賞  :No.14 若林義輝《生命創生 命の始まり》
渡辺美知太郎賞:No.15 小山実《鮪の車》

優秀賞
No.04 Jim《The Paper Fish》
No.06 神山政子《お花と遊ぶ》
No.07 MORI kanoko《息づく山》
No.09 まどっぺ《ニューヨークのビルディング》
No.10 常富芳香《くるくるばー》
No.11 堀井銀次《ピアノ》
No.12 蜂谷啓介《ゆめがあふれるまち》
No.13 神吉みちる《変わりゆくもの、変わらないもの》
No.16 栗原勝之《自画像》
No.17 カミジョウミカ《あふれすぎたボウコウピープル》
No.18 佐藤葉月《くねくねブーム》
No.19 比嘉賢《生命の怒り》

〜北風と太陽〜



















北風と太陽

〒325-0114 栃木県那須塩原市戸田708-1

JR黒磯駅より車で約20分
黒磯板室ICより車で約10分
JR黒磯駅西口から板室温泉行きバス[戸田]下車

定休日:火曜日・水曜日



同時開催
【伸び行く子どもたちの作品展@北風と太陽】

〜審査員紹介〜




谷口 正和
TANIGUCHI Masakazu

アートを活かしたまちづくり戦略検討委員会委員長
京都府出身。マーケティングコンサルタント。ジャパンライフデザインシステムズ代表 取締役社長。武蔵野美術大 学造形学部産業デザイン学科卒業。 立命館大学経営管理研究科教授(2003年4月〜2013年3月)/客員教授(〜現在)、武蔵野美術大学評議員を務める。



岩渕 貞哉
IWABUCHI Teiya

美術手帖総編集長
神奈川県出身。1999年慶応 義塾大学経済学部卒業。 2002 年より『美術手帖編集部に携わる。美術出版社取締役 。2019年 、アートECサイト「OIL by 美術手帖」をローンチ。公募展の審査員やトークイベントの出演など、幅広い場面で現代のアートシーンに関わる。



梶原 紀子
KAHARA Noriko

もう一つの美術館 館長
東京都出身.1998年那珂川町(旧馬頭町)に移住。明治大正時代に建てられた廃校校舎をつかって、2001年よりハンディキャップを持った人たちの作品を中心に、既成の枠にとらわれないアートを紹介する、もうひとつの美術館を全国に先駆け開館。全国公募入選作品展「なかがわまちアートフォレスタ」を2008年2011年2014年と開催して、障がい者の芸術創作活動を支援し、まちづくりに繋げている。



三木 俊治
MIKI Toshiharu

彫刻家
栃木県那須塩原市出身。高校卒業後、八幡学園(山下清の母校)に就職。障がい児童の指導にあたりながら彫刻を始める。佐藤忠良の勧めで東京造形大学彫刻専攻入学。1973年〜2016年東京造形大学助手ー常勤講師ー助教授ー教授ー非常勤講師。現在まで日本各地・韓米独仏西トルコで個展・グループ展を多数開催。この間、高村光太郎大賞展=美ヶ原高原美術館賞、現代日本具象彫刻展=大賞、ほか受賞多数。



渡辺 美知太郎
WATANABE Michitaro

那須塩原市長
東京都出身。2007年慶應義塾大学文学部美術史学専攻卒業。会社員を経て、衆議院議員秘書、NPO法人全国教育ボランティアの会理事を務める。2013年7衆議院議員通常選挙で最年少当選。2018年10月財務大臣政務官就任。2019年4月21日那須塩原市長就任。




〜 検討委員会委員長講評 〜




身近な興味から点線面を描き始め、日常の生活時間そのものを注入し、細やかに全体を追い込み積み上げていくそのプロセスは、感性のパブリックとみることが出来き、作品には彼らの執着し集中する良さがとても良く表現されています。

その一つ一つに思いを込め書き込んでいる作品には、針を通すように魂の糸を打ち込むような姿を見ることが出来き感動をもたらします。それらは丹念に丁寧に、大胆に不敵に計算せずに、感覚的総和として着地計算されています。
心を揺さぶる作品、驚きを放つ作品は、そこに取り組み没頭する姿を思うと、恋に落ちるという表現があるが、私は「情感に落ち」、全身全霊の作品に高い個性を見ました。

圧倒的な特長、個性を集約し持っている人の表現能力であると思います。その独自性、個性、パーソナリティが、アートとしてのコンセプトを見事に顕在化させています。その意味であなた方はアーティスティックであるだけではなく、まさにアーティストであります。

Beyond the canvas
アートを活かしたまちづくり検討委員会
委員長 谷口正和





INFORMATION

主催:ART369プロジェクト実行委員会



ART369プロジェクト実行委員会事務局(那須塩原市企画政策課)

栃木県那須塩原市共墾社108番地2
TEL:0287-62-7106
E-MAIL:kikakuseisaku@city.nasushiobara.lg.jp



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